金属床部分入れ歯
部分入れ歯の種類と
そのメリット・デメリット
歯医者さんに言われるままに入れ歯を作ってもらったものの、ご自分の入れ歯にどんな特長があるのかご存知無い方も多いと思います。現在主流になっている部分入れ歯の4種類を比較してみましょう。
プラスチック床(保険適用) |
インプラント入れ歯 |
ノンクラスプ |
金属床精密入れ歯 |
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メリット | 保険が適用できるため、安価に作成できる。 | カッチリとした安定感がある。 | バネがないので見た目が良く違和感が少ない。 | 自分の歯にピッタリと合い、安定性が高い。 現存している歯を長く守ることができる。 |
デメリット | たわみやすく、噛んだときに歯に負担がかかることもある。 | 自分の歯と同じようにメンテナンスが必要。 初期費用が高い。 |
2~3年程度で作り直し。 修理が難しい。現存している歯に負担がかかることもある。 |
製作期間が長い。 初期費用が高い。 |
当診療所がお薦めする
「金属床精密部分入れ歯」とは
現存している歯に精密に加工した「ばね」をかけて部分入れ歯を安定させる方法です。骨組みにコバルトクロームやチタンなどの金属を使用しているため変形がなく丈夫です。とても頑丈な金属なので、入れ歯の大きさを保険のものと比べてかなり小さく作ることができます。熱伝導性がよく、食べ物の熱さ、冷たさも、しっかりとお口の粘膜に感じることができます。
また、噛んだときにたわまないので、現存している歯に有害な力が加わりにくく、寿命を縮める心配が少ない部分入れ歯です。
主な3つの特徴
- 科学的に構造計算された快適な噛み心地
- 噛み合わせから抜本的に治療
- 精密な型取りによる
吸盤のようなフィット感
「精密」とうたう理由
構造設計された入れ歯製作
建築用語でよく用いられる「構造設計」。聞き覚えのある方もいらっしゃると思います。使用素材の性質や強度、力を加えた際の応力、ひずみなどを計算し、大規模な地震が発生しても建物への被害を最小限に抑えるために必要な計算です。
この考え方は部分入れ歯にも応用でき、ハヤシ歯科でも開業以来取り入れております。現存する歯の歯並びや顎の形を元に、金属ばねの形や厚み、素材が最適化されるよう設計するため、私たちは「精密」とうたっております。
「軽い・薄い・小さい、でも変形しない」「容易に装着できるが外れない」「快適な噛み心地」このような理想的な部分入れ歯は科学的な裏付けがあってこそ実現します。現在お使いの部分入れ歯に違和感や不便を感じていらっしゃる方は、名古屋市中区のハヤシ歯科診療所までぜひご相談ください。
金属床精密部分入れ歯 製作の流れ
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1.歯科ドック(精密診断)
人間ドックと同様、あなたのお口の健康状態を詳しく調べます。
治療が必要になる箇所があれば、先に治療を行います。歯だけではなく、顎関節、咀嚼筋、噛み合わせや唾液など、お口の健康に関するあらゆる要素をチェックします。
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2.現在の入れ歯を確認
すでに入れ歯をお使いの場合は、現在の入れ歯に破損や変形が無いかチェックします。必要であれば噛める状態になるように修理、調整を行います。
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3.型取り
治療用の仮入れ歯を作るため、お口の中の型を取ります。
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4.治療計画書の策定
歯科衛生士らスタッフも交えて治療計画の策定をします。治療計画書は患者様と共有し、安心して治療していただくことをこころがけています。
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5.構造計算と歯列模型の作成
綿密な構造計算を元に上下顎の模型を作成します。患者様のお口の形状に最適化した歯列を形成するため、当診療所ではとりわけ時間をかけて(約2週間程度)設計します。
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6.基礎治療
現存する歯を守るため、咬合調整、虫歯や歯根、歯周病の治療などを徹底的に行います。
基礎治療をしっかりやることでお口全体が健康になり、現存する歯はもちろん、入れ歯も長持ちします。
入れ歯を数十年使い続けるための秘訣です。 -
7.金属フレームの試適
金属フレームが現存する歯にぴったりと合っているか咬み合わせを含めて確認します。(試適トライイン)
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8.入れ歯の製作
治療用の入れ歯を基に最終的にお使いいただける入れ歯を製作します。
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9.調整して完成
実際に治療用の入れ歯を使用していただきながら、お口の中の粘膜の形や噛み合わせの調整を少しずつ行っていきます。
装着時のフィット感はもちろん、発声の具合や歯並びの見え方など、患者さんが満足のできるまで細かな調整を重ねます。
この治療用の入れ歯でしっかりと噛める状態にし、違和感を取り除きます。定期的に経過の確認をさせていただいております。
費用に関して
- 精密検査:35,000円(税別)
- 金属床部分入れ歯(1つあたり):350,000円~1,500,000円(税別)
※精密検査の結果によって異なります。
金属床部分入れ歯が高価な理由
上図のように、通常の入れ歯製作とは異なり、治療計画書の作成、構造計算など多くの工程を設け、当診療所の精密入れ歯は完成します。また、歯茎部分の形状を繰り返し微調整し、患者様の違和感が払拭できるまで最終仕上げを行わないポリシーを貫いています。
そのためどうしても費用面では通常の入れ歯よりも高価になってしまいますが、その分ご満足のいただける入れ歯になるはずです。